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身内に孤独死が出た場合の手続き、片付け・原状回復、費用の相場

 2023/02/08 不動産投資
 

身内・親戚が孤独死した。そんな連絡が急に入ってきたらとてもびっくりしてしまいますね。

心の整理もできないまま、あれやこれや手続きをしなければならず精神的にまいってしまうことでしょう。

 

ただ過剰に心配しないでいただきたいことは、

全国各地で孤独死は起こっています。

誰もが経験したことがない災難が降り掛かってきたわけではないということです。

 

つまり、やらなければならない手続き、流れは決まっていて、

葬儀、部屋の清掃(特殊清掃)、遺品整理はプロに外注できるのです。

 

この記事では身内・親戚に孤独死が起きた場合の手続きの流れ、対処方法、費用について解説します。

 

孤独死が発覚したら警察から連絡が来る

孤独死の発見者は、

  • 親族が約25%、
  • 友人・近所の方が約25%、
  • 管理会社・オーナーが約25%、
  • 介護福祉士・ケアワーカーなどの福祉関係者が約20%
  • 警察が約5%

となっています。

連絡が取れない、郵便物が溜っている、異臭がするなどのいつもと違う事象により

ご遺体が見つかります。

ご遺体が見つかった場合は必ずまず最初に警察に連絡することになります。

病院以外の死亡の場合、事故・事件の確認をするための検死をする必要があるからです。

警察の検死・現場検証が終わって入室許可がでるまでは誰も死亡現場に立ち入ることはできません。

 

警察から連絡が来たら身元確認に呼ばれる

警察での現場検証・検死により、身元が判明したら、身元確認のため親族に連絡が来ます。

ご遺体の発見者でなければここで初めてお身内の孤独死を知ることになります。

警察で身元確認が終わればご遺体の引取処理や死後手続きが親族に依頼されます。

 

孤独死後の対処法フロー

お身内が孤独死された後の大まかなフローを示します。

あくまで一般的な考え方になります。

費用負担、相続などに関する最終的な判断は弁護士と相談されることをおすすめします。

 

判断することは「遺体を引き取るかどうか?」と「相続放棄するかどうか?」の2つ

まず警察からご遺体の引取処理を依頼された際に、

引取を拒否することは可能です。

引取を拒否されたご遺体は「行旅死亡人(こうりょしぼうにん)」として自治体が火葬し、無縁仏として埋葬してくれます。

費用は故人の財産から支払われますが、費用が足りない場合は親族に請求されます。

費用も一切負担したくないということであれば相続放棄をしましょう

財産から借金を精算して財産が残れば引き継ぐという限定承認という方法もあります。

ただし、相続放棄も限定承認は家庭裁判所に申述するなど複雑な手続きが必要になりますので

いち早く弁護士に相談することをおすすめします。

相続放棄、限定承認するべきかも相談に乗ってくれるでしょう。

 

相続放棄、限定承認の弁護士の費用

弁護士の費用ですが、

初回相談は無料のところが多いです。

相続放棄であれば5〜10万円の費用

普通の相続、限定承認であれば10〜50万円の費用(ただし相続する遺産が多くなると成功報酬が増える)

費用は、相続放棄→相続→限定承認の順に高くなります。

 

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遺体を引き取らないなら関係各位にすぐに連絡を!

遺体を引き取る気もない、費用も負担することがないということであれば、

警察はもとより、

故人が賃貸物件に住んでいた場合は、管理会社・大家にその旨をすぐに伝えてください。

大家は物件の原状回復をしなければならないので、その費用をどう捻出するか検討します。

孤独死対応の保険に入っている場合もあるので、

原状回復の費用が払えない・払いたくないなら早く相談していただいたほうが良いです。

相続放棄されない場合は、請求が親族の方に行く場合があるのでお気をつけください。

物件の原状回復費用請求先の順位

故人が賃貸物件に住んでいた場合のお部屋の原状回復費用の請求先は

以下の順に請求されます。

  1. 故人の敷金・故人の保険
  2. 故人の入居時の保証人・保証会社
  3. 故人の相続人
  4. 物件所有者(大家さん)

 

「遺体を引き取る」場合の手続き

相続放棄するかどうかは3ヶ月以内に決めればいいので、

ともかく「遺体は引き取る」と決めた場合の手続きです。

まずは以下の3つを取り急ぎやりましょう。

ご遺体の損傷が激しかった場合は1,2は同時にやったほうが良いです

  1. 死亡届を出す。葬儀社を探す
  2. 特殊清掃業者を探す
  3. 遺品整理業者を探す

1.死亡届をだして、葬儀社を探す

故人が亡くなってから7日以内に役所に死亡届を提出しなければいけません。

また死亡届を提出することで、「埋火葬許可証」を受け取ることができます。

葬儀社ですが、死亡届を出してから、葬儀社を探しても良いですし、

先に葬儀社を探しても良いです。

葬儀社を先に探した場合は葬儀社が死亡届、埋火葬許可証申請を代行してくれる場合があります。

また、

自分で死亡届を提出した場合

窓口にて、自治体がやっている比較的低価格な市民葬・区民葬に申し込みをすることができます。

(市民葬・区民葬がない自治体もあります)

 

なお死亡届を出した場合は、自治体にその他の手続きが無いかを確認する、確認してもらうことをおすすめします。

健康保険資格喪失届や介護保険資格喪失届を提出する必要がある場合があります。

 

なにかと手続きが大変だとお思いであれば、

やはり先にプロである葬儀社を探しておまかせするのが良いと思います。

葬儀社には孤独死であること。遺体の損傷具合などを申込時に必ず伝えてください。

 

葬儀・火葬の費用

葬儀は最も安い葬儀で8万円代くらいからですが、

葬儀料金の他には火葬料金が必要になります。(火葬場を持っている葬儀社であればセットのプランもあります)

市町村の火葬料金は無料から1万円程度が相場ですが、

東京23区の火葬料金は4万〜7万5千円と高額になっています。

お坊さんを呼んだり、普通のお葬式をするのであれば20万円〜40万円は見込んでおくのが良いでしょう

 

 

2.特殊清掃業者を探す

ご遺体発見から時間がたって損傷が激しい場合、部屋の消毒など特殊な清掃が必要になります。

ご遺族が自分でやることは不可能ですし、

正直、特殊清掃が終わるまで故人のお部屋に入ることはおすすめしません。

プロに任せれば入る必要もありませんし、

状況によっては異臭で目も開けていられないという状況もあるとのことです。

 

警察から現場の状況を聞いて、

特殊清掃が必要である場合は直ちに特殊清掃の業者さんを探して手配しましょう

 

特殊清掃業者の費用

特殊清掃業者の費用ですがご遺体の損傷具合による部屋の汚れと、間取りによって大きく変わります。

消毒はもちろんしますが、場合により匂いを脱臭するための特殊な措置(オゾン脱臭など)をすることになれば費用は高額になります。

費用の相場ですが、

1R,1DK,1LDK:4万5千円〜20万円

2DK以上:11万円〜50万円(大体20万円前後で収まる)

くらいです

1LDK以内なら大体10万円以内に収まる

2DKなら大体20万円前後でで収まる

とは思いますが、

料金が部屋の状況により大きく変わります。まずは見積もりをしっかり取りましょう!

特殊清掃に特化した業者を探す(全国対応)

 

原状回復の費用

これもご遺体の損傷具合とそれによる部屋の損傷次第です

孤独死による原状回復費用の平均は40万円弱だそうですが、

布団の上で亡くなられていて、床などに汚れが広がっていない場合はほとんど費用はかかりません。

20平米のお部屋ならクッションフロアの全貼り替えで10万円、壁紙の全貼り替えで6万円くらいなので

10万円以下の費用に収まることもあると思います。

 

賃貸物件の場合は、管理会社にご連絡ください。

故人の敷金・故人の保険

故人の入居時の保証人・保証会社

などから費用負担してもらう方法がないか確認しましょう!

特殊清掃の費用も相談できるはずです

 

3.遺品整理業者を探す

部屋の清掃が終わった後は、遺品整理になります。

遺品整理とは故人がお部屋に残した物品・家具を整理処分する作業です。

清掃が終わったら、モノの処分は身内でやろうと思ってしまうかもしれませんが、

家の中まるごと引越し業者なしで引っ越しするようなものです。

大型の家具(ベッド・タンス)なども処分しなければならないので、

素人には途方も無い作業になりますので業者に任せましょう。

特殊清掃業者が遺品整理まで請け負ってくれる場合もあります。

 

遺品整理の費用の相場

遺品整理も部屋の広さにより料金は変わります。

1R/1K/1DK :10万円以内

1LDK/2DK:20万円以内

といったところでしょう。

こちらも部屋の大きさや、どんなものが部屋の中にあるかで大きく変わりますので、しっかり見積もりを取って検討することをおすすめします!

 

なお、遺体は引き取ったものの、相続放棄するかどうかはまだ決めていないという場合は、

まずは弁護士に相談してください。

遺品整理をした場合は、「相続に承諾した」とみなされる場合があります。

特殊清掃などが必要な場合であれば、遺品整理しても「相続に承諾した」とみなされない場合もありますが、

弁護士に相談して遺品をどう取り扱うかを相談した上で、遺品整理されることをおすすめします。

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3.健康保険・年金の解約

忘れがちですが手早く行わないといけないのがお役所の手続きになります。

遅くとも死亡後14日以内の届け出が必要なものが以下の3つです。

前述しましたが、1,2に関しては死亡届を提出する際に窓口に問い合わせれば

手続きのやり方など教えてもらえると思います。(自治体によっては死亡届を出すだけで良いという自治体もあります)

3は年金の窓口に問い合わせてください。

年金により14日よりも早く届け出が必要な年金もあります。

お早めにご確認ください。

  1. 健康保険資格喪失届
  2. 介護保険資格喪失届(40歳以上65歳未満で要介護・要支援認定を受けていない方は必要なし)
  3. 年金受給停止の手続き

 

4.相続手続き

遺品整理の業者が決まったら、

遺品整理と並行作業になると思いますが

相続手続きに入ります。

  • 相続財産調査
  • 相続するか放棄するかを決定
  • 相続の手続きをする(相続放棄するなら3ヶ月以内に手続きが必要)

故人が財産よりも借金の方が多そうだ。

とか

他の親族と相続争いをしたくない

という場合は相続放棄をすることになります。

 

相続には、相続財産調査や相続人の特定などが必要になります

繰り返しになりますが、

早めに弁護士に相談されることをおすすめします。

費用は初回相談は無料のところが多いです。

相続放棄であれば5〜10万円の費用

普通の相続、限定承認であれば10〜50万円の費用(ただし相続する遺産が多くなると成功報酬が増える)

費用は、相続放棄→相続→限定承認の順に高くなります。

 

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5.故人の契約の解約手続き

こちらも遺品整理と並行作業になりますが

故人の契約の解約をします。解約しないと引き落としがいつまでも続く可能性がありますので。

  • クレジットカード
  • インフラ(電気・水道・ガス・インターネット・携帯)
  • サブスク(Netflixなどのサービス)
  • 習い事などの会費

インフラの解約は特殊清掃や遺品整理の妨げにならないように業者と相談の上実施してください

 

6.故人の生命保険・遺族年金の請求手続き

故人が生命保険、孤独死保険に入っていれば保険金を請求する事ができます。

また故人が国民年金加入者で、配偶者、親子、祖父、孫の関係であれば

遺族基礎年金、遺族厚生年金が受け取れるかもしれません。

受け取れる生命保険・年金がないかは調査して、忘れずに請求すると良いです。

 

まとめ:身内から孤独死が出た場合の対処法

以上、身内から孤独死が出た場合の対処法です。

残置物処理で平均22万円、原状回復で平均38万円程度かかると言われております。

これに葬儀費用もかかりますので、費用は見積もりをしっかりとって比較してすることをおすすめします。

見積もりを取ることでプロの話も聞くことができます

非常に手続きが多くて、大変ですが、一つ一つの作業に対して必ずプロがおりますので、

一人で悩んだり抱え込まずにプロに任せながらお疲れの出ないように作業を進めましょう。

 

孤独死後の対処法フローをもう一度見る

 

最後までお読みくださりありがとうございました

相続放棄、限定承認はもちろんのこと通常の相続においても

弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士・税理士・司法書士等の相続関連士業と連携

相続の面倒ごとをワンストップで解決!

費用相場:相続放棄であれば5〜10万円の費用

普通の相続、限定承認であれば10〜50万円の費用(ただし相続する遺産が多くなると成功報酬が増える)

 

特殊清掃はプロにしかできない清掃です。

特殊清掃に特化した業者を探す(全国対応)

費用の相場:1R,1DK,1LDK:4万5千円〜20万円

2DK以上:11万円〜50万円(大体20万円前後で収まる)

 

遺品整理は素人がやると途方も無い作業になります

プロに任せましょう

費用相場:1R/1K/1DK :10万円以内

1LDK/2DK:20万円以内

 

 

所有物件で孤独死・自殺が発生した大家さん向けの記事はこちら!

保有物件で孤独死・自殺が発生した際はどうすれば良い?

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不動産マイルしん

不動産マイルしん

2016年に本格的に不動産投資を開始して、
地方中古RCを中心に毎年1棟ずつ買い増して、
2019年に家賃年収5,000万円、ローン返済・経費を差し引いた年間キャッシュフローが1,000万円を突破しました!

不動産投資のかたわらマイルを貯めることを研究。
資産がなくてもマイルを貯める方法を確立。
日常生活の工夫でマイルを貯める方法を
Twitterとブログで発信中。
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